みなさん、今まで”リトミック”や”ソルフェージュ”という言葉を聞いたことがありますか?
そもそも、”リトミック”、”ソルフェージュ”とは何だろう?と思われた方も多いと思います。
”リトミック”も、”ソルフェージュ”も、楽譜をスムーズに読めるようになるための、基礎訓練のことをいいます。
ヴァイオリン教師である私が、なぜ”リトミック”、”ソルフェージュ”を、ヴァイオリンのレッスンと並行していこう思ったかという経緯には、長年ヴァイオリンを習っていても、楽譜を読むことに苦労している子供が、意外と多いということに気がついたからです。せっかく頑張って難しい曲が弾けるようになっても、楽譜が読めないことにより、どこかで壁にぶつかってしまうケースが多いのです。なんてもったいない!逆に、どんなに進みがゆっくりでも、楽譜が読める子は、大人になっても、スムーズに、楽しくヴァイオリンを続けてくれています。
”リトミック”、”ソルフェージュ”と聞くと、なんだか難しく感じてしまうかもしれませんが、大丈夫です。とても楽しいクラスです。このクラスで実践することは音を①読む、②聴く、③歌う、④書くの4つのモットーを徹底することです。
この4つのモットーに行き着いた経緯は、私がロンドンに留学する前、英語の習得に非常に苦労したところから始まります。
とにかく英語が苦手な私、英語の勉強をしても、ちっとも上達せず、どうしたものかと悩んでいたときがありました。
そんな折、英語をならっていた先生に勉強法を伺ったところ、「英語を読むだけ、聞くだけと、一つのアクションをするのでなく、聞く、読む、書くを同時にするといい」と教えてもらいました。例えば、英語の文章を読む課題が出たとして、①文を黙読する、②音源を聞いて耳で覚える、③音源と一緒に発音する、④文を書いてみる、と4つのアクションを行うと効果的であると。確かに、この方法を実践して以降、英語が上達し始めたのです。
この経験を活かし、現在は、以下のような形をとっています。
左の写真は音符カードと呼ばれるアイテムです。
表には、五線紙に音が書いてあります。裏をひっくり返すと、答えが書いてあります。この音符カードは、主に音読みになれるために活用するもので、レッスンを始めてすぐにとりあげます。
使い方は簡単!まず、表の五線紙の音が何か、答えをあててもらいます。
基本的に、皆さん音を読んで、答えあわせをするだけで満足してしまうのですが(4つのモットーの①音を読むの部分ですね)、せっかくなので、他のモットーもつけてしまいましょう!
・答えが分かったら(例の写真はドの音)、すかさずピアノでドの音を鳴らします(②聴く)、
・次に、ピアノに合わせて、ドの音を歌ってもらいます(③歌う)、
・最後に、五線紙に自分でドの音を書いて見ます(④書く)。これで4つのモットー全てクリアです!
他にも様々なアイテムを使いながら、楽しくレッスンしています。
私の夢は、大人になっても、ヴァイオリンが大好きで、弾きつづける人を一人でも多く増やすこと!楽譜が読めたら、他の楽器とアンサンブルが出来たり、オーケストラに参加出来たり、楽しいことがもっともっと増えます。
是非”リトミック”、”ソルフェージュ”を通して、無理なく楽譜が読めるようになりましょう。